足立革新懇主催学習会 「安倍政権の終わりから新しい政治へ」

足立革新懇では11月7日、明治学院大学国際平和研究所研究員の木下ちがやさんを講師に、「安倍政権の終わりから新しい政治へ」と題し学習会を行いました。以下は講演の概要です。
改憲支持は2007年には5割の多数派で、護憲支持は25%だった。しかし安倍首相が安保法制を強行成立させた後の2016年には改憲派は4割に落ち、護憲派は55%に伸びて逆転した。これはデモや集会などの運動によってつくられた世論だ。
若い人はリベラルだ。護憲支持率も若い人が高い。安倍首相は若い人たちが選挙に行かないので政権を維持できた。いっぽうで野党はリベラルを結集し切れていない。


野党共闘で新しい政治を

菅内閣が誕生したが、たたき上げで派閥を持たない菅首相は党内で低く見られている。世論が支持しない改憲は回避し、新自由主義的経済政策を進めるだろう。学術会議問題で菅首相の支持率が一気に下がった。党内基板が弱く、長くは持たない政権だ。
都知事選で野党共闘が強化された。安倍政権の終わりとともに立憲民主党の合同が実現、野党共闘が完成し、首班指名で全野党が枝野代表に投票した。立憲民主党合流に連合の果たした役割は大きい。国民民主党の分裂は玉木代表の反共クーデターだが、しかし連合はこれについて行かなかった。「自公」対「民共」の二大ブロックができれば投票率は上がり、次の総選挙は新しい価値観が問われる選挙になる。大事なのは地域に根を下ろした活動(アンカー)であり、地域が社会活動や政治運動の拠点となれるかが大事だ。これまでの「反安倍」の運動からステージアップし「命と暮らしを守る」運動をつくれば、野党が新しい政治をつくり出す条件は膨らむだろう。
入場制限の中25人が参加し、講演後30分にわたり参加者から質問や意見が出されるなど、政治革新への熱気がこもった学習会となりました。寄せられた感想と意見の一部を紹介します。「菅首相誕生の背景を知ることができ、菅内閣の弱点がよく分かった」「デモや集会の参加が大きな力になったとのお話が確信になり、これからの運動にも大きな希望がわいてきました」「れいわ新選組を何とか野党共闘の輪に加えられないものか」